「あの、すみません。私今日からここに編入してきた上篠桃と言いますが……」


超高速な手つきでコンピューターのキーボードを操作するそのお姉さまが、私の声に気付いてふと視線を上げた。


「初めまして。ええ、伺っております。ようこそわが校へ。担当の生徒がすぐにご案内しますのでお待ちくださいね」



にっこりと笑いかけられて、その美しさに魅了されていると、


「上篠さん……?」

「へ……」


振り返った先に、それらしき女生徒が立っていることに気が付いた。