この間まで私の隣りの席は
物置きのようになっていたが
2、3日前に片付けるよう
言われた意味がやっとわかった。



彼を私の隣りの席へ案内した私は
キスの事もあり
何となく彼の顔を見るのが
恥ずかしくて
目を合わさずにいた。



『ここが神野さんの
席になります。
わからない事あったら
聞いて下さいね…』


「ありがとう、成瀬さん。
それから、よろしく。」



彼は私の顔を覗き込むと
ニッコリ微笑んだ。



『…!!』



彼の無邪気な笑顔に
一瞬ドキッとする私。


あんな顔もするんだ……


私はもっとクールな
感じがしていたので
今の笑顔には面食らった。


私が隣りで
ドキドキしてると
彼は何事も
なかったかのように
席に着く。


これから
どうなっちゃうんだろう…


何となく不安を抱きつつ
私は自分の席に着きながら
彼の横顔をちらっと盗み見て
小さくため息をついた。



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