洗面所で顔を洗い終え、私はその足で畳の部屋へと向かう。
「ママ、おはよう。」
満面な笑みで写っている写真に向かってつぶやく。
私はパパと二人暮らし。
ママは5年前、病気で亡くなった。
だから朝ご飯パパが作ってくれている。
「…」
パパが作ってくれたお味噌汁を飲んでいると、無言で見ているパパの視線に気づく。
「パパ?どうしたの?」
「ううん、、最近またママに似てきたな…」
目の奥が潤んでいるのが分かった。
「そう?じゃあ、将来美人になるかな?!」
悲しませてはだめだと思い、とっさに明るく振る舞う。
パパ、ママのこと大好きだったもんね…
私も、もう一度ママに会いたい。