私はしばらくその場に立ちつくし・・千葉君の言った言葉の意味を考えていたけれど・・・
今日一日で色々な事が起こりすぎて頭が回らなくなっていた・・・。

=次の日=
ひなたはいつものようにバス停に行くとバス停の時刻表の脇に小さな紙が挟まれている事に気が付いた。
「おはよう・・」(ん?何だろう・・この紙)
不思議に思いひなたがその紙を取って広げると中にはこんな事が書いてあった。
【ひなたへ。今日の放課後、昨日のビルに来い!千葉陽人】
「えっ?!千葉君だ・・いつの間にこれを・・今日の朝わざわざここに来たって事だよね・・」

その頃の陽人は・・。
=朝・西鈴高校2年C組=
陽人はいつものように教室に入った
ガラッ「おはよー」
すると友達のシュウ、ハヤト、ユウが陽人の机を囲む形で集まっていた。
「よぉ!ウィース!」 「おー陽人・・」
するとすかさず近づいて来たのは背が高く美人の矢沢エリナだったエリナは母親がアメリカ人のハーフで最近は女子中・高生向けのギャル雑誌のモデルも始めていた。
「ハル~おはよ!」
「おう・・エリナ今日も元気だな」
「もぉーパパと同じこと言わないでよぉ」
「そんなん知らねーし」
エリナは今日規定の制服のスカートではなく私服の苺柄のフリフリしたスカートを着ていた。
「それよりcherry×popsの新作!今日着てみたんだけど、どーお?」
cherry×pops(チェリーポップス)とは中高生に人気の洋服のブランド店。
「カワイイ?」
「あーうん・・お前には似合うんじゃん?」
「え~何その反応!もっとカワイイって言ってよぉ~」
「あぁゴメンゴメン・・」と言いながらエリナの頭を撫でた。

すると親友のユウが陽人の傍に来た。
「おい陽人!昨日テツから聞いたんだけどよ・・昨日の夕方セレ学の女子と一緒に居たって本当か?」
その質問に陽人は驚き立ち上がってしまった。
ガタッ!「なっ・・」
「うぉ~この反応マジだ!」と口を挟んだのはシュウだ。
『女子と一緒に居た』というワードにエリナも顔色を変えて話に入ってきた。
「は?何ソレ!」
「セレ学ってマジかよ・・」とハヤト。
陽人は出来るだけ平静を装いつつ答えた。
「いや・・まぁー昨日ちょっと知り合いになっただけだって」
するとユウは少々呆れた面持で言った。
「お前セレ学はやめとけって・・俺等とは見てる世界が違いすぎるだろ・・」
「つーかお前ばっかりズルいよーオレにも紹介しろよ!優等生キャラって結構好きなんだよなぁー」と言うシュウに陽人はすかさず反対した。「ダメだよ!!」
するとハヤトが陽人の反応を茶化した。
「あれぇ?あれあれあれ?陽人クン、ヤキモチ焼いちゃったみたいですねぇー!」
「うっうるせーな!ちげーよ!」
するとユウだけは何故か真剣な顔つきで質問してきた。
「昨日本当にただ一緒に居ただけなのか?」
「あ?あぁ・・門限に間に合いそうになくて困ってたからバイクで送ったけど・・ただそんだけ!」
するとまたもシュウが話に入ってくる
「ハァー?!何だソレー!マジでお前ばっかりいいとこ取りすんなよー!セレ学の女子をバイクで送るなんてシチュエーション良すぎだろぉ~」
「シュウ!お前は少し落ち着こうな!」とハヤト。