いつもの朝、いつもの街、そして・・いつもの地味でダサい私。

私の名前は東条ひなた。

私は幼い時から親の言いなりで将来に夢も希望も持てずにいた。

・・・彼に出会うまでは・・。

=朝・青葉町(東条家・玄関)=
いつものように母が父に尋ねる。
「アナタ、お弁当持ちましたか?」
「あぁ大丈夫持ったよ」
すると母は父のスーツ姿に目を通す。
「行ってらっしゃい。あら、あなたネクタイが・・」と言いながら父のネクタイを直す
「はい、直しましたよ?」
私の父、東条正志は青葉町一有名な大学の教授を務めている。
その名は『青葉大学』だ。今ではTVでも辛口コメンテーターとして少々活躍している。
元々この町では有名だったけれどTVの影響で更に有名になってしまった。
有名な父のせいで私は常に世間の注目の的だった・・他に兄弟がいれば分散されるプレシャーが一人っ子の私には全て重くのしかかったのです。

私の父、正志は家族の事より世間体を大事にしている人で常に世間の目を気にしている。
我が家は何をするのも『父の承諾』が必要で、門限も夜7時までと決まっていて、母のかすみは家事や父の身の回りの事を全てこなしている、まるで召使みたいだった。

私の通っている高校はセレノア学園と言ってお金持ちしか通えないエリート校。
規則や校則がかなり厳しい高校なのです。
私は今まで通う学校も服装も友達も全て父の言われた通りに選んで生きてきた。