確認しようと、掛け直したけど 何回かの長いコールの後 アナウンスが聞こえて もう行くしかないか、と諦めた 公園で待つこと二十分程 女の子が勢い良く公園に現れた 後ろ姿で顔は確認出来ないけど きっと、“花”ちゃんだろう そう思って、一歩、また一歩と近寄り あと三メートル程の距離になった時 風が吹いて、その子の髪がなびく ふと見えたその顔は 「桜木、さん ?」