母に悪気が無いのは解ってる。

けど、私が姉を嫌っているのを知ってるのに
少しの気も遣えない母に、だんだん腹が立ってきた



「…要らない」


拳でテーブルを軽く叩いて席を立つ。

本当なら強く叩いて発散させたい気持ちを、ぐっと堪えて遠慮したけど

私の気を知らない母は
“あら、そう?”
おっとりと言う


ムカつく。


「学校行く」


そう言い残し、私は家を出た