あの空の向こうで





「おふくろ…!
 何で死んでんだよ!」




言葉をかけても
返ってくる事は
なかった。






「目あけろよ!
 開けろ
 っつってんだろ!!!」








「和樹…!!!」




龍が俺を呼んだ。



「お前の母さんは…。
 もう…」



















分かってる。
そんな事分かってる。



でも、もし、
少しでも、
目を開けて
くれるなら、


謝りたい。



ごめんな


って…。






















「疾埼和樹君?」


「…はい?」





俺を呼んだのは、
医者だった。








「少しお話が」




そして、医者
が口を開いた。












「最後に貴方の
 お母さんが
 言った事だよ」