ある秋の昼過ぎ、電車に揺られていたらケータイが鳴った。


会社かな…?だとしたら、ちょっと面倒なんだけど?


そう思いながら液晶を見ると、アンジェリーナだった。


ホッとしながら、ケータイを取った。



「どうしたん?」


『今、喋って平気?』


「んー、電車の中だけど…手短になぁ。」


『えっ?会社の昼休み狙ったんだけど…、電車!?』


「今から、大阪向かうトコ。」


『大阪って…、また追っかけ?』


「うん。」


『まあ、私も吉本観に来てたし丁度良いや。

着いたら会わない?』


「吉本ってコトは、難波?」


『うん。

だけど桜雛に合わせるから…、この前のイタリアンのお店で良い?』


「あ、それアカン。

その店のとこ、更地になってる。」


『…詳しいね。』


(アンジェ、アンタ絶対に呆れとるやろ?)


「おうよ。

今日は珍しく難波だから、パークスの辺りがええかな…。」


『分かった、着いたら連絡ちょうだい。』


「ラジャー!」


あと、3時間くらい電車に揺られてるんだけどね…。←鈍行!?