「答えられる範囲なら。」



ってか、答えられない質問ぶつけてくる奴じゃないか…。



「最近、クリスマスに向けて作品を仕上げたとお聞きしました。」



あ、saori@様の曲とコラボした代物のことね…。



「ん、梨香たちが高校出てから10年後って設定で。」



アンジェを、他の男と絡ませたのは黙っておこう…。



「書けたらで良いのですが、私が出てくる話を書いてもらえませんか?」



「誰と絡みたい?

元奥さん?娘の和歌ちゃん?それとも…若菜?」



「アンジェという選択肢が無いのは、彼女の話は書き上げたということですか?」



さすが坂下、鋭いな…。



「アンジェとクリスマスイブの件は、『Angelic Heart』で触れてるし?」



「あれは、悪夢としか言いようがありません。」



…だろうね。



坂下は残りの酒を飲み干すと、呟いた。



「そうですね、麗子さんと絡むのも悪くはない…。」



「麗子さん!?」



「私の、元妻の名前です。」



まぁ、見た目派手な人だし…、ピッタリな名前かも。