君を想うその日まで~君を見てた~


 「陽汰くん、買い物に行っていい?」

 陽汰くんに話を聞いてもらってスッキリした私は、そのまま陽汰くんと買い物に行った。

 「ちょっと・・・待ってよ」

 若干、置いてきぼり状態になってる・・・。

 「・・・嘉凜」

 そう言われて、振り向くと陽汰くんが手を握ってた。

 「・・・迷子になる」

 「・・・うっ・・・ごめんなさい」

 そういったのに、陽汰くんは手を離してくれなかった。

 「・・・またどこかに行きそう」

 子ども扱いしてくる・・・。

 「・・・いいよ。このままで」

 そしたら、陽汰くんが急に笑い出した。

 「・・・嘉凜、おもしろすぎ」

 笑う要素がどこにもないのに・・・。

 「陽汰くん、ひどいよ」

 それでも、笑ってた。

 もう諦めた。