ある日、1本の電話が鳴った。

「嘉凜・・・?覚えてる?」

 それは、大学で離れた長年の親友の花南だった。

 「うん。久しぶりだね、花南」

 「そういえば、今暇かな?買い物でもどう?」

 買い物ね・・・。

 ここ最近、外にも出てないからな・・・。

 「ちょっと、待って」

 私はしたにいるお母さんに、「花南から買い物に誘われたんだけど・・・」って言った。


 お母さんは意外にも「あら・・・良いじゃない、いってらっしゃい」って送り出してきた。

 その後、花南と待ち合わせした駅にたどり着いた。

 まさかの先に着いてて、駅の前にあった噴水の縁に腰掛けた。

 ふと顔を上げた、私の瞳にはある男の人の姿が瞳に入った。

 その人は、嘉人の面影に似てた。

 まさかね・・・。

 だって、急に私の前から姿を消したんだもん。

 私・・・・「あっ!!嘉凜!!おひさ!!」

 花南が来た。

 可愛い服だな・・・。

 服にも興味がなかった私は、お母さんが買ってきてる服だ。

 「・・・花南、その服可愛いね」

 花南は、「えへっ・・・これね、男子が選んだんだ」

 男子・・・その人好みなんだ。

 「でもひどくない。着せたい人はお前じゃない・・・って言われた」

 そんな花南が、「あっ!!おーい!!」と、嘉人の面影が漂う人に話しかけた。

 「・・・何でここに居るの?」

 そして、花南は溜めて、

 「・・・嘉人」っと言った。

 ・・・嘉人?嘉人!?

 「ったく、お前が呼んだんだろう」

 私が会ったのって・・・中3の卒業式だよね? 

 なのに・・・花南は会ってたんだ。

 「おーい!!嘉人!!」

 もう1人男の人が来た。

 「おっせぇよ、陽汰」

 陽汰と呼ばれた男の人は、茶髪でピアスを付けてて、見た目を見たらチャラそうに見える。

 それと一変して、嘉人は黒髪で背が高く、それなりに筋肉も付いてる。

 あの頃と変わったな。