__ガラッ



今は放課後。



私はいつものように隠れ家へ向かい、ドアを開け放った。



「ちーす」



「アンタ私と同じクラスなんだし一緒に来ればいいでしょ」



「えーだって姫華といると何かと目立つんだもん」



そう、奈緒は何故かホームルームが終わると先にここに行ってしまうのだ。



私はいつものようにドカっとイスに座る。



「ねぇ今日ヤバくなかった?王子」



「あぁ、体育の授業の時?あんな事で騒ぎすぎでしょ」



「いやいや、あれは叫ぶの分かるわ」



「はぁ?奈緒もあーゆーのが好み?」



「別に違うけど」



そう、今日は王子がキャーキャー言われまくっていた日なのだ。



私達2-3と王子のクラスの4組は体育は合同なのだ。



今日の男子の種目はバスケ。



その試合で、王子が華麗にドリブルして相手を交わしてダンクシュートしたわけよ??



そしたらもう体育館内はカオス状態。



キャーキャーキャーキャーうるさいったらありゃしない。