「なんの?」 王子が人差し指を私の前に突き出す。 「どっちが早く、『好き』って言わせるか」 ニヤリと笑う王子。 「へぇ、いいじゃない。その勝負、受けて立つわよ」 私も笑って言った。 私、勝負事は負けたくないのよね。 絶対、勝ってやるわ。 私はフフンと不敵に笑った。