…私の名前は…北村琉美子です。


…高校…1年です。


…16歳…です。


私…ひとりっ子です。なので…


「ただいま」

「お邪魔しまーす」

「お母さん…お帰りなさい。
依子おばさん…こんにちは」

「こんにちは、琉美子ちゃん。
久しぶりね。
また身長伸びたんじゃなーい? 10cmぐらい」

「いえ…」

「姉さん。伸びるわけないでしょ。
たった3日の間で10cmなんて」

「成長期でしょ?
分からないじゃない」

「伸びません」

「琉美子ちゃんも伸びると思うわよね?」

「私は…」

「姉さん。そんな事よりデパ地下で買ったチーズケーキを早く食べましょう?」

「そんな事よりってね…」

ガタガタ。

「姉さん。ほら、座って、座って。
琉美子。私が紅茶をいれるから、あなたは皿とかフォークを準備してくれないかしら」

「…分かった」

カチャカチャカチャ。

「琉美子ちゃんはひとりっ子なのに


お手伝いして偉いわね」


…とお母さんの手伝いをする度に…言われて…しまうんです。