「......来っ!未来っ!!」

私を呼ぶ声が聞こえる

誰...?

重い瞼を開けると視界にうつったのは仁だった

仁「未来!良かった!!身体は大丈夫か?」

身体?

「痛っ!」
仁に言われ、身体を動かそうとすると全身に痛みが走った

そっか私殴られたんだ

仁「無理すんな。ほら。」

「え?」
仁は私の前にしゃがみ背を向けた

「それじゃおんぶするよって言ってるみたいじゃん!」

仁「その通りだよ。ほら分かったらさっさと乗れ!」

「やだよやだよ!重いもん!」

仁「じゃあ歩けんのか?」

「...お願いします」
私は遠慮がちに仁の背中に乗る
仁はそんな私の身体を背負うと歩き出した

「お、重くないの!?」

仁「ばーか。軽すぎだよ!おれをなめてんのか?」

「なにそれ...」
かっこよすぎるじゃん


さっきまでの”死にたい”なんて気持ちはどっか行ってた




心地よく揺れる仁の背中の上で、私はまた目を閉じた