燁子は美貌をまとっていた。

こんな単純な表現しかできないが、その言葉がぴったりだった。

燁子はさなぎが蝶に成ったかのごとく、変貌をとげていた。

ファッション雑誌に出てくるようなオーラが漂っていた。

よく見たら昔と変わらなかったのかもしれない。

ずっと一緒に居たせいで彼女の素質について全くの無頓着でノーマークだったからなのかもしれない。

でも僕は白旗を上げずにはいられなかった。

燁子は完ぺきな美しさを手に入れていた。