ワタシの好きな人。

高速バスで六時間。
フェリーで一日。
そこからまたバスで二時間半。



着いた場所はなにもない田舎だった。



本部を訪ねる途中で、その田舎には似合わないピシッとしたスーツを着た男の人に道を聞いた。



するとその人は何やらワタシの顔をじっと見ると、車に乗せて本部まで連れて行ってくれた。