ワタシの好きな人。

「あのさー、雪ー」



そのまま拭きながらお互い気まずく、数分の無言の中、はるちゃんが話し掛けてきた。



「なーに?はるちゃん」


「あのさー、俺の雪のこと好きなんだけど。」


「、、、へ?」



キミはまるで
「俺そのお菓子好きなんだけど」
という感じのさらっとした口調で言った。




「もし嫌だったら今から俺の手、振り払って部屋に帰ってね。」




そのままワタシの言葉も待たず、背中から暖かい腕が回ってきた。