「…素敵です…匡次さんも」


「ありがとう」


優しい笑顔で穏やかに微笑み返してくれる。


白いYシャツに黒のパンツ。薄いグレーの麻のジャケットをさりげなく着こなした彼は本当に素敵だった。


「…好きです」


思わず口を突いて出ていた。


「あっ、ごめんなさい」


赤くなって俯く。


「僕も……上手くいくことを祈ってる」


「えっ…??」


どういう意味だろうと顔を上げる。


ふっ、と顔が近づいて、
唇が、触れた。
目を閉じる。


「………佐那」


―――幸せだ。