早く帰れと言わんばかりに、陸は片手でハンドルを持って…貧乏ゆすりをしていた。
帰りたくない。
せっかく、恋人として会えたのに…
『…帰りたくない』
と、
言うと、何言っちゃってるの?と言わんばかりに陸の目つきが冷たかった。
こんな事で私は負けるもんか。
好きなんだもん。
一緒にいたいから、私は素直になっただけ。
『陸と一緒にいたい』
「あの男達じゃなくていいのか?」
『陸が好きって言ってるじゃん』
こんなにたくさん、気持ちを言葉にしているのになぜ陸に伝わないんだろう…
私は、
恥ずかしさもなく…陸に何度もキスをした。
いつの間にか、陸のペースになっていたけど…やっと、気持ちが伝わった気がした。