仲良く話していると、隣の席に新しいお客さんが案内された。
薄暗くて、よくわからなかったけど…
「紗菜じゃん!」
と、
指を指された。
『あ、駿と岳斗くん!大輝くんも!』
びっくり!
まさか、ここで会うとは…
今では全然、運命なんて感じないけど…駿とは、2年前まで付き合っていた。
あの頃は、今の陸くらい…
いや、陸以上に好きだったと思う。
けど、喧嘩別れをして…立ち直るのに時間が掛かったけど、今では不思議と何とも思わない。
ただの元カレという感じ。
人間って不思議な生き物だね。
『元気?』
「元気、紗菜も元気そうで良かった」
と、
会話を終わらせて陸を見たら…私の方を見て「楽しそうでいいな」と言った。
完全に怒ってるじゃん!
そんな、陸も可愛いと思うのはヤバいかも…
『陸、怒ってんの?』
「怒ってない」
そう言うけど、目つきと口調を見てれば馬鹿な私でもわかる。
これを、怒ってないというなら…普段はどうなってしまうのだろう。