7時過ぎ、なんとか塾に着いた。 自動ドアが開いて涼しい空気が私の体をすり抜ける。今日から受験までともに過ごす塾に来たのだ 興奮と緊張を隠せなかった カウンターにいた若い女の人がこっちに向かってくる。私は思わず後ずさり… 「こんにちは。あなたは新しく来た子?」 「あ?あっあ、はい城山中学三年 矢野美緒です!」 「ふふふっ、面白い子。矢野さんねぇ ちょっと待ってて」 そういうとカウンターに戻り名簿をペラペラとめくり初めた。