『お前なんか死ねばいいのに』

『いらない』

『同じ空気を吸いたくない』

そうママに言われたのは、小学生の頃だった。
甘えたい年頃。
でも、甘えさせてくれる存在なんて、いない。
自分の気持ち、全部隠した。
「大丈夫だよ」
寂しくたって、つらかったって、わたしはいい子じゃないといけない。だれも愛してくれない。


ねえ、ママ。
わたしは大丈夫だよ。
叩かれたって、蹴られたって、大丈夫だよ。


あれから、嘘が上手になりました。
笑うのも上手になりました。

だれもわたしの嘘に気づかない。それでいい。