君はあの子を、私は君を。


昇降口へ向かうと、靴を履いてあるいていこうとする坂木くんが見えた。

「坂木くーーん!!落し物!」

と坂木くんに聞こえるように叫んだ。坂木くんは、私の声に気づいたようで、振り向いて私の方を見た。そして、私が手に持ったものを少し上に掲げると、それが何か分かったようですごく焦って顔でこちらへ走ってきた。

「これ、落ちてた。」

彼に封筒を渡すと、バッと奪うように手にとった。

「ありがと。」