なんてことだ…。

私、ホラー映画苦手なのに…。




「もしかして新奈ちゃん怖いの?」




ニヤッと意地悪な笑みを浮かべる洸くん。




なんかバカにされてるような感じするんだけど!?


こうなったら意地でも……




「い、いいえ。怖くなんかない、です…」




怖いのを我慢して精一杯強がる。




………だって怖いって言ったら負けなような気がするし。


つい出てしまう負けず嫌いの悪い癖。




「ふーん?怖いなら見るのやめようと思ったけど怖くないなら最後まで見れるね」




不敵な笑みをうかべると洸くんは画面へと視線を戻した。