ーーガチャッ。 ドアを開けると、洸くんは体を私の家の塀に預けながら立っていて。 ……かっこいい。 その姿にキュン、と音を立てた。 「こ、洸くん…」 「あー…ごめんね、こんな時間に」 「大丈夫ですけど…なんで…」 「連れて行きたいところがあってさ」 「どこにですか?」 自転車に跨る洸くんの後ろ姿に問いかけると、私の方に振り向いて 「秘密」 意地悪に笑った。