* * * 「…はぁぁ」 掃除の時間。 ほうきをはきながらつい、ため息をこぼしてしまう。 「…お前、なんかあったわけ?」 「へ!?」 慌てて顔をあげれば、千歳くんがほうきをもって壁に寄りかかっている。 あれから千歳くんはいつも通りに接してくれるようになった。 「な、ないですけど?」 「なら何で、さっきからため息ばっかついてんの?」 げっ 痛いところを…。