* * * 最悪だ。 終わった。 なんであんなこと言っちゃったんだろう。 後悔でいっぱいになりながら、トボトボと歩いて1時間。 やっとの思いで、目的のお家に着いた。 ーーピーンポーン… 「えっ…新奈!?」 ドアから顔を覗かせて驚く杏の姿を見た途端、目に涙が滲む。 「杏…今日泊めてぐだざい"〜!!」 「ちょっ…分かった!分かったから落ち着いて!!?」 慌てたように駆け寄って、私の背中をさすってくれる。 洸くんなんて好きにならなければよかった。