夜。 ひとりぽつんとリビングのソファーに座って、ぼんやり考える。 千歳くんに告白されて嬉しいのには変わりないのに、全然心が動かなかった。 人の心って、自分が思う方には動かないんだ… …恋って難しい。 「…はぁ…」 静かな部屋でひとりため息をついた。 …そういえば。 まだ洸くん帰ってこない。 壁掛け時計の針は、もう9時を回っていて。 いくらなんでも遅すぎるよね…。