「…結構深く切ってるじゃん。早く手当てしないと」 「だ、大丈夫です!!」 今の私には傷口よりこの体制の方がやばいです…。 後ろから覆い被さるような形で、すぐ横には洸くんの顔があって。 トクン…トクン…トクン… 早くなる鼓動。 「大丈夫じゃないでしょ。ほら洗うよ」 と、蛇口をひねると落ちてきた私の裾をまくって、水で傷口を流す。