洸くんは片手で如月さんの両頬をブニッと潰す。
如月さんは目を丸くした。
「損得計算して男に媚び売ってるヤツの方がよっぽど嫌いなんだわ」
満面の笑顔でそう言うと、手をパッと離して如月さんから離れた。
「…っ、洸なんかもう知らないっ!!」
顔を真っ赤にしながら捨て台詞を吐いて、如月さんと取り巻きの女の子たちは去っていった。
…と思ったら、曲がり角のところで驚いたように立ち止まる如月さんたち。
ん?どうしたんだろ?
こちらからは何があるのかが見えない。
少し立ち止まっていた如月さんたちは、今度こそ走って去っていった。

