聞き覚えのある声に強く閉じた瞼をゆっくりと開けてみれば…
「…洸くん?」
にっこり笑顔を浮かべた洸くんが、如月さんの腕を掴んで立っていた。
「こ、洸っ…なんでここにっ…」
如月さんが洸くんを見上げ、焦ったように言った。
「んー?たまたま通りかかっただけ?
あ、別に中身が薄っぺらいとか言ってたの聞いてないから大丈夫だよ」
ニコッと笑顔を如月さんに向ける洸くんはなんだか威圧感が漂っていて。
…か、完全に話してたことを聞いていらしたご様子で…。
如月さんとその取り巻きの女の子の表情がどんどん青ざめていくのが分かった。
「な、中身が薄っぺらいって言うか、違くてっ…言葉の誤なのっ!!」
「んなっ!!」
こんの〜〜っ!!
全然違うしっ!!
言葉の誤ってなに!!?

