「あ、いやっ、そのー…」
チラッと洸くんの方を見る。
どうやら、爽やかボーイはそれに勘づいたようで…
「あ、もしかして洸に用事?」
「あっ、はい…」
洸くんのこと呼び捨てにしてるってことは、洸くんと仲がいい人なのかな?
「じゃあ呼んでくるよ」
「あ、いやっ、大丈夫です!!あの、それで代わりにこれ返してくれませんか?」
「え、いいけど…。ほんとにいいの?」
「いいんです!全然!!」
こんな地味女が呼び出したりしたら、イケイケ女子たちに何をされるのやら…。
そんなことを思いながら、教科書を爽やかボーイに渡した。

