「ゔっ!!」
「ほら奪ってみなよ」
5分経過しても変わらず奪えずに苦戦中。
私が必死なのに関わらず、洸くんは涼しく笑って余裕な顔をしている。
絶対…
絶対奪ってやるんだからーー!!
勢いに身を任せて洸くんの上に覆い被さって身動きが取れない状態に。
「この勝負私の勝ちですね!」
洸くんからスマホを奪ってすぐさまに写真を消すとフンと鼻を鳴らして得意げに洸くんを見下ろした。
…て、
この体制はまずい…。
「ごめんなさいすぐどきま…」
すぐさまに立ち上がろうとしたとき突然腕を掴まれてグイッと引っ張られた。

