「やだ」 「それなら奪います!!」 私は机から身を乗り出すようにしてスマホを奪おうとするけど、ヒョイっと上げられて奪えない。 「そう簡単に奪わせるわけないじゃん」 ニヤッと笑う洸くんはなんだか私を挑発するようにも見えて。 「くっ…!」 ムカつくーー!! こうなったらなんとしてでも奪ってやる! 膝まづいたまま洸くんの近くに移動して、またスマホに手を伸ばす。 …が、そう簡単に奪えるわけもなく。