「はい?」
「お前、この後なんかあんの?」
「え、いや何もないですけど…」
今日は洸くんも帰りが遅くなるって言ってたから、夕飯を作んなくてもいいんだよね。
「ふーん…じゃあ、ちょっと付き合え」
「えっ、いいですけど…また急にどうしてそんなことを…」
千歳くんは女の子が苦手なのにいきなりどうしたんだろ?
「…別に。いいから付き合えよ」
千歳くんはリュックを背負うとそのままスタスタと行ってしまう。
「えっ、あっ、待ってくださいっ!」
私は急いで、千歳くんの後を追うように教室を出た。
……私、思ったんですけど…
これって、
放課後デートっていうやつじゃあないですか!?

