「女から守るって、お前も女じゃん」
フッと目を細めて小さく笑う千歳くんに、目を見開いた。
だって、だって…
男の子といるときは笑ってる時もあるけど、私に向けられたのは初めてだったから
「…何驚いてんだよお前」
「えっ、いやっ、千歳くんの笑った顔初めてみたなって!」
「あー…」
千歳くんはプリントを重ねて私に渡す。
これでもう最後。
私は、カチッとホッチキスで止めて、止めてあるプリントの束に重ねた。
やっと終わったーーー!!!
「じゃあ私が明日出しとくのでこれで…」
そう言って、カバンを持って立ち上がろうとしたとき
「待てよ」
千歳くんに呼び止められた。

