* * *






「というわけで、明日は帰りが遅くなると思います」





「りょーかい」






今日の夕飯はカレーうどん。


湯気が立ちのぼっている。





「でもさー新奈ちゃん大丈夫なの?」



「なにがですか?」





いきなりどうしたんだろ?





「千歳くんファン多いじゃん」



「…それがなにか?」





私は、箸をうどんにのばしながら、首をかしげて洸くんを見る。





「んー、まぁ大丈夫だとは思うんだけどさ。一応気をつけなよ」





それだけ言うと洸くんはうどんを啜った。





「あ、はい」





なにを気をつけるんだろう?




なんて疑問に思いながら、私もうどんをずずっと勢いよく啜った。