気合を、、、入れて吹くんだけど


体育祭の練習が入ってしまったーっ?!

わ、忘れてたよ、完全に、、、

2年生は大縄跳びと女子は障害物競走と(男子は忘れちゃった)学年クラス対抗リレーくらい、か

うーん

部活に行きたい

けど、体育祭って年1だから、なんとなく楽しまなければならない使命感もあるんだよな、、、(どんな使命感だよ)

ひとりツッコミ乙だわ、、、

それにしても

1年生はどう見たらいいのだろう

先輩がいない間誰が見るっていうんだろうか

と、思っていたら、(本格的には)初日は皆(先輩後輩含めて)体育祭の練習に行っていた

あ、フルートの音が聞こえるー

あ、止まった

そう思ったら、窓を開けて2階のおそらく被服室であろうところから顔を出した

まりだ

太田麻里こと、まりは、ちゃーんとフルートに入れたらしい

「ほのちゃー、、、、ほの先輩いー」

従姉妹ということもあって、まりに先輩と言われると違和感しか抱かない

「まりー、練習しなよー?」

「してる あ、してまーす!なんかほのち、ほの先輩がいる気がしたんだよ、したんですよ!」

違和感はあちらにもすごくあるらしい

「今あんま吹部おらんから敬語やなくていいよ?」

「えーまぢー?」

「うん」

今は、大縄跳びの練習中だし、しかも休憩中なので、話に少し付き合おうかと思った

「そうなん。でも、そろそろ練習しな。ばいばーい。いや、さようなら??」

最後を疑問符にしたまま手を振って窓から顔を退けた

まったく。悩み事も何もなさそうでいいもんだ

お気楽な中1だこと

まぁ、この時は何も起こってなかったし、起こった後も何も聞かなかったりしたから、まりの気苦労をその後知ることも無いのだけれど



ああ、練習再開か、、、

楽器を演奏する練習再開のほうがやる気がでるなぁ

そう思いながら只々飛び続けた

(穂乃は運動神経はいい方。足も速い)

練習が終わり、少しの時間だけトランペットと向き合う

いつも通りの銀メッキを眺めると、心無しか落ち着く

それもどうなのか

しかし、吹けない。という事実はそんなことさえ巻き起こしてみせた