「吉岡先輩は結局どうなんすか。
先輩が曖昧な対応とってると傷つくのは未緒ですよ。」
「ごめん…
絶対ケリをつけるから。自分の気持ちにちやんと終止符を打つために今から行く。
だから行かせてくれないか?」
「そんなの。先輩の気持ちばっかじゃないすか
ここで未緒を易々と手放すような先輩に俺はアイツをとられたくないです」
香川はそう言って、てんぼちゃんのいる方向に走っていった
俺の左手にある両想い切符。
俺はてんぼちゃんとの未来を今、手放したのかもしれない。
でも、ここで自分の気持ちにケリをつけないままてんぼちゃんに告白なんて出来ないし…
今はとにかく、梨捺と本当の意味での幼なじみに戻る時だ。
走り出す俺の後ろで花火が切なく上がった


