だって……。 私にたたかれたり、水をかけられたり、今のクシャミだって、緊張感無さすぎる。 こんなドジっぷり……。 本当に危機感が無い。 私は笑いをこらえながら、駅までの道を走った。 振り向いてもアイツらが追ってくる様子はなかった。 なんだか分からない人――――匡。 私を狙っているのか……。 私を守ってくれたのか……。 この人が、何者なのか――――。