これが、私の家族です!

「聖歌ちゃん?」
震えがおさまらない。
もう、大丈夫だと思ったのに。
李生に会えて、すごく嬉しかった。
でも、罪悪感がある。
支えてくれたのに、
そばにいてくれたのに、
私はなにも言わずに消えてしまった。
それと同時に、自分の耳が終わりに
近づいていることは、わかっていた。
聞こえなくなるなら、
自然と聞こえなくなっていればいいのに。