これが、私の家族です!

「これ、どういうことなんだ!」
恭が、雷の方向を見る。
「その手紙にかいてある通りだ」
しばらくの間、沈黙が続いた。
「あの~」
しびれを切らし、声を出したのは李生。
「李生です、聖歌とは同じ小学校前です」
雷にあたまを下げる。
李生は、心から渡された手紙を読んでも、
まったく動じなかった。
もともと、知っていたからだ。「聖歌ちゃんのこと、
聞かせてくれない?」
心がいったことに、李生はただうなずく。