これが、私の家族です!

私がずっとうつむいていると、
心が私に声をかけた。
「聖歌ちゃん?」
心が少しだけ、私に近づいた。
「大丈夫、怖がらないで」
心の声は、人になれていない動物を
安心させる声だ。
「聖歌ちゃん、あなたのことは、
恭からいつも聞いてるわ。
この家にいたら、同姓の友達なんて、
いないでしょ?
それに、恭たちには、
話せないことだってあるでしょ?
そんな時は、私をたよってね?
友達同士の約束よ?」