「読みながら歩いてると転ぶぞ」

『うん、そ、だね。』


2人で校舎へと歩いていく。

黄色い歓声、ヒソヒソ声、の海の中を
波に足を取られないように歩く。


「あー、眠むい」

『寝てないの?』

「ああ。誰かさんのせいで
 耳が熱くて・・ね」

『ちょっ!!』



クックック、と笑いながら
野獣は私の前をさっさと歩いていく。

改めて言われると恥ずかしいっ!