裕也くんより背の高い男の人が入ってきた。
あれ?
あの時の匂いと同じ……
「……」
「今日から家に住むことになった佐倉さんよ。挨拶なさい」
「こんばんは。蒔田琥牙です。」
琥牙くんは私の方を見た。
ードキッ
な、なに?
なんでこっち見てるの?
「あの、なんですか?」
「は?誰」
え覚えてないの……
さっき荷物持ってくれたよね?!?!
あれ?!違う人だった?!
え?!もう!わかんない!
「さ、佐倉蒼璃です」
「あっそ」
一言言って彼は2階に上がってしまった。
なんなんだこの兄弟は。
失礼極まりない!!!
「も〜!2人とも無愛想なんだから。ごめんね本当。裕也は中2で琥牙は高1なのよ。でも優しい子達だからよろしくね」
「そうなんですか!!はい!こちらこそよろしくお願いします!!!」
琥牙くんと同い年だ。
どこに通ってるんだろう?
気になるな……
てなんで気になってるんだ?
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蒔田さんに私専用の部屋を案内してもらった。
本当に広い!広い!広い!
しかもピンクの家具ばっかりで嬉しい!!
私のためにわざわざ用意してくれたってお父
さんが言ってた。
優しいな……。
私は部屋に入るなり、布団の中に入った。
ふかふかな布団。
こんなの気持ち良くて毎朝起きれないよ~……
よし、荷物は明日片付けよ……
私は目を閉じて、夢の中に入った。
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