「こ、こんばんは…」
「まあ!あなたが蒼璃ちゃん?!いらっしゃい!!可愛いわ~!!!」
リビングを開けるなり蒔田さんの奥さんが私に抱きついてきた。
うっ…
苦しい…
「こら。母さんやめなさい。蒼璃ちゃんが嫌がってるじゃないか。」
いや…別に嫌がってはいないけど、
「あら、ごめんなさい。うちに男しかいないからつい嬉しくって」
ペロっと舌を出してウインクをした。
か、可愛い。
「本当に申し訳ありません。こんな私達なんか受け入れてくださって……」
「そんな!頭上げてください。も~男ばっかりで女の子が欲しかったんです!大歓迎です」
お母さん達が話してる間、私はリビングをウロウロしていた。
リビング広いなあ……
テレビも大きいし、羨ましいな。
「蒼璃ちゃんは紅茶でいい?」
「はい!ありがとうございます」
蒔田さんに紅茶を貰い、ソファーに座った。
ふぅ〜。
朝から色んなことがありすぎて、
ほっと息つけると思ったのに……
ーガチャ
「……だれ?」
さっきの人より小柄な男の子がリビングに入ってきた。
私は紅茶をテーブルに置き
「佐倉蒼璃です!よろしくね!!」
私はニコッと笑顔で挨拶した。
すると、男の子は顔を引きつらせて
「母さん~なんか変な女がいるんだけど〜だれ~?」
ちょ!ちょっと!!
変な女ってなに?!失礼なっ!
私そんな変な格好してるかなあ?
見た目的に私より年下であろう。
「こら!裕也!失礼でしょ!ごめんね〜この子反抗期みたいで」
「い、いえいえ!そんな気にしないでください」
裕也くんって言うんだ。
じゃあ、さっきの人はお兄さんかな?
ーガチャ
「あ!琥牙!こっちにいらっしゃい!」

