「貸して。持つよ」
「え?あ、ありがとうございます。」
この家の住人らしき若い男の人が荷物を持ってくれた。
フワッ
あれ?
この匂い…
朝正門前で嗅いだ匂いと同じだ…
なんでだ?
また私は立ち尽くしていると
「おい早くしろ」
「あ!はいっ!」
う、怖い、
そんな急かさなくてもいいのに……
とりあえずお母さん達のところへ行こう!
玄関を開けると、大理石の床に大きな階段。
そしてひときわ目を引くシャンデリア。
シャ…シャンデリア?!
生で初めて見た。
すっごく綺麗。というより、なんだこの豪邸は、。
ものすごくお金持ちじゃないかっっっっ!!!!
あ、私の荷物。
さっきの人どこ行っちゃったんだろう?
ちゃんとお礼言いたかったのに…
玄関には誰もいない、私一人だけだった。
「蒼璃?やっと来たわね。こっちに来なさい」
玄関にいる私をお母さんが呼びに来てくれた。
ーガチャ