外へ出るとポツポツと雨が降ってきた。
今夜は大降りになりそう。
「ねえあおちゃん。前から気になってたんだけど…蒔田くんとどういう関係なの?」
「え?!あ、いやえっと、その…」
傘の中から顔を覗かせて聞いてくる。
いつか言わなければと思っていたけど。
こんな急に来るとは…
でも麻唯ちゃんに隠す必要ないし、ちゃんと言おう。
私は入学式の朝の出来事から、蒔田家に居候していることを言った。
「そうだったんだ…大変だったんだね、」
「うん…でも、大丈夫さ!」
いまはこの生活に慣れて普通に充実してる。
「でもさ」
「ん?」
麻唯ちゃんはニヤニヤして私の顔を見た。
な、なに?!
「蒔田くんてあおちゃんのこと意識してるっぽいよね」
その一言で私の心臓が高鳴った。
学校でいつも冷たい態度なのに…
「ふぇ?!な、なんで?」
「ふぇって(笑)通り過ぎるときにいつもあおちゃんのこと見てるし、さっきだってなにも用ないのに絡んでたし…」
うそ?!見られてたの?!
うわあ…
恥ずかしがりながらも内心嬉しい通ってる自分…
「あおちゃん?顔赤いよ?」
「な、なんでもない!!!」
麻唯ちゃんはそう?と言って私の前を歩いていった。
やばい!顔に出てた!!!
落ち着けー落ち着けー。
「麻唯ちゃん?!ちょっと待って!置いてかないで~」
胸を落ち着かせている間に、置いてかれてしまった。
急いで麻唯ちゃんの元に走った。

